
「豪雨の後、作物の元気がなくなった」「なり疲れで収量が落ちてきた」——こうした悩みを抱える農家さんにとって、酸素供給材は強力な味方になります。
しかし、市場にはさまざまな酸素供給材があり、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
本記事では、粒剤と液剤の違いや主要5製品の特徴を整理したうえで、特に「酸素爆誕」が選ばれる理由を実証データとともに解説します。あなたの圃場に最適な酸素供給材選びの参考にしてください。
酸素供給材を選ぶ前に知っておくべき基礎知識
酸素供給材を効果的に活用するには、まず基本的な分類と特徴を理解することが大切です。製品によって形状や酸素供給期間、使いやすさが大きく異なるため、目的に合わせて選ぶ必要があります。
ここでは、粒剤と液剤の違い、酸素供給期間による分類、そして形状別の使いやすさについて整理します。これらの知識を押さえておくことで、自分の圃場や栽培スタイルに最適な製品を見極めやすくなるでしょう。
粒剤と液剤の違い|それぞれの特徴

酸素供給材には大きく分けて粒剤タイプと液剤タイプがあり、それぞれに得意な場面があります。
粒剤タイプは土に混ぜ込んで使用し、ゆっくりと長期間酸素を供給し続けるのが特徴です。元肥として使えば、定植から収穫まで継続的に根の環境を改善できます。ただし、一度施用すると追加の調整が難しいため、事前の土壌診断と計画的な施用が求められます。
一方、液剤タイプは灌水設備を使ってそのまま施用できるため、作業性に優れています。生育状況を見ながら追肥的に使えるのが最大のメリットです。たとえば、長雨の後に緊急で酸素を補給したい場合や、なり疲れが見られた時にピンポイントで対応できる柔軟性があります。
どちらが優れているというわけではなく、栽培計画や圃場の状況に応じて使い分けることが重要です。
酸素供給期間による分類(持続型・速効型・即効型)
酸素供給材は、酸素を発生させる期間によって大きく3つに分類されます。
持続型は3〜5ヶ月間にわたって酸素を供給し続けるタイプで、元肥として使用するのが一般的です。定植時に施用しておけば、栽培期間を通して根圏の酸素環境を安定させられます。水田裏作や粘土質の圃場など、慢性的に酸素不足になりやすい環境に適しています。
速効型は1〜2週間程度の酸素供給が特徴で、追肥的な使い方に向いています。梅雨期の予防的施用や、高温期の根活性維持など、特定の時期に集中して使うことで効果を発揮します。
即効型は施用後1〜2日という短期間で大量の酸素を発生させ、緊急時の対応に最適です。豪雨直後の冠水被害や、急激な生育不良が見られた時の救急措置として活用できます。
栽培スケジュールと作物の状態に合わせて、これらを使い分けることが効果的な酸素供給のポイントです。
形状別の使いやすさと効果の違い
粒剤と液剤では、実際の作業性と効果の現れ方に明確な違いがあります。
粒剤は土に混ぜ込む手間がかかる反面、一度施用すれば長期間効果が持続するため、元肥としての使用に適しています。散布ムラが出にくく、圃場全体に均一に酸素を供給できるのもメリットです。ただし、生育途中での追加施用には向いていません。
液剤は既存の灌水設備をそのまま使えるため、追加の機械投資が不要です。たとえば、点滴チューブやスプリンクラーがあればすぐに施用できます。生育状況を見ながら週1回のペースで施用するなど、柔軟な対応が可能です。実際に、宮崎県のキュウリ農家では液剤を週1回施用することで、収量が約2倍に増加した事例もあります。
どちらを選ぶかは、栽培方法や労働力、設備の有無によって判断するとよいでしょう。
主要な酸素供給材5製品の特徴比較
市場には様々な酸素供給材がありますが、ここでは農家さんに広く使われている主要5製品を紹介します。
それぞれの製品には独自の特徴があり、使用場面や期待できる効果が異なります。自分の栽培スタイルや圃場の状況に合わせて、最適な製品を選ぶための参考にしてください。
オキソパワー5(タキイ種苗)|持続型粒剤
オキソパワー5は、タキイ種苗が販売する持続型の粒剤タイプです。
1袋(10kg)から約400Lの酸素を約5ヶ月間にわたって供給し続けるのが最大の特徴で、元肥として土に混ぜ込んで使用します。過酸化カルシウムを主成分とし、土壌の水分と反応して徐々に酸素を放出する仕組みです。
栽培期間が長い果菜類や、慢性的な酸素不足に悩む圃場での使用に適しています。たとえば、トマトやナスなどの長期栽培では、定植時に施用しておくことで、収穫期まで安定した根の活性を維持できます。
10aあたり40〜60kgの施用が標準で、価格帯は10kg袋で5,000〜7,000円程度です。長期的な土壌改善を目指す農家さんに選ばれている製品です。
ネオカルオキソ(保土谷化学)|元肥タイプ粒剤
ネオカルオキソは、保土谷化学工業が製造する元肥専用の粒剤です。
酸素発生期間は約3ヶ月で、オキソパワー5よりやや短めですが、その分施用量を調整しやすいのが特徴です。水田裏作や粘土質の圃場など、排水不良が慢性化している環境での使用に特化しています。
施用方法は、元肥として土に混和するか、定植前に全面散布して耕起します。10aあたり40〜60kgが標準施用量で、価格帯は10kg袋で4,000〜6,000円程度です。
ネオカルオキソを選ぶメリットは、根圏の酸素改善だけでなく、土壌の通気性向上にも寄与する点です。連作障害が出やすい圃場での予防的な使用にも適しています。
MOX・BOX|即効性液剤
MOXとBOXは、即効性を重視した液剤タイプの酸素供給材です。
1袋(10kg)から約200Lの酸素を発生させ、施用直後から1〜2日間という短期間で集中的に酸素を供給します。緊急時の対応に最適で、豪雨直後の冠水被害や、急激な生育不良が見られた時の救急措置として活用されます。
使用方法は、500〜1000倍に希釈して灌水チューブやスプリンクラーで施用します。既存の設備をそのまま使えるため、追加の機械投資は不要です。
価格帯は10kg容器で6,000〜8,000円程度で、即効性が求められる場面では非常に有効です。ただし、効果の持続期間が短いため、継続的な酸素供給には向いていません。
オキソダッシュ1(タキイ種苗)|速効型粒剤
オキソダッシュ1は、タキイ種苗の速効型粒剤で、施用後すぐに効果が現れるのが特徴です。
酸素供給期間は1〜2週間程度で、追肥的な使い方に適しています。定植後の長雨による湿害予防や、なり疲れで草勢が落ちた時の回復措置として使われます。
施用方法は、株元への散布や畝間への施用が一般的で、施用後は土と混和するか、灌水して土壌に浸透させます。10aあたり20〜40kgが標準施用量です。
価格帯は10kg袋で5,000〜7,000円程度で、短期間で確実な効果を得たい場面に向いています。オキソパワー5と組み合わせて、元肥と追肥で使い分ける農家さんも多いです。
酸素爆誕(アサヒ農園)|2液混合型液剤の革新性

酸素爆誕は、アサヒ農園が開発した革新的な2液混合型の液剤です。
従来の酸素供給材とは一線を画す製品で、酸素爆誕1(起爆剤)と酸素爆誕2(酸素剤)を混合することで、土壌内で持続的に酸素を発生させる仕組みを実現しています。
液剤でありながら7〜10日間にわたって酸素供給が続くため、即効性と持続性を両立している点が最大の特徴です。この後のセクションで、酸素爆誕の詳しい特徴と実証データを紹介します。
2液混合による持続的酸素発生
酸素爆誕の最大の革新性は、2液を混合することで持続的な酸素発生を実現している点です。
酸素爆誕1(起爆剤)には金属塩が含まれ、酸素爆誕2(酸素剤)には過硫酸ナトリウムなどの酸化剤が配合されています。この2液を水と混合すると、土壌内で酸化還元反応が起こり、5〜10分で酸素の発生が始まります。
従来の液剤は施用直後に大量の酸素を発生させますが、数時間で効果が消えてしまうのが課題でした。酸素爆誕は、反応を制御することで7〜10日間にわたって安定した酸素供給を続けられます。
この仕組みにより、週1回の施用で十分な効果が得られるため、作業負担を軽減しながら根の活性を高いレベルで維持できます。
既存設備で施用可能な利便性
酸素爆誕は、既存の灌水設備をそのまま活用できる点も大きなメリットです。
点滴チューブ、スプリンクラー、動力噴霧器など、すでに圃場にある設備で施用できるため、追加の機械投資は一切不要です。葉面散布も可能で、500倍以上に希釈されていれば葉への付着も問題ありません。
養液栽培では、酸素爆誕1と2を別々のタンクに入れて使用することで、安全かつ効果的な施用が可能です。実際に、宮崎県のキュウリ農家では、既存の点滴チューブを使って週1回施用し、収量が約2倍に増加した事例があります。
新たな設備導入のハードルがないため、初めて酸素供給材を使う農家さんでも気軽に試せるのが酸素爆誕の魅力です。
なぜ「酸素爆誕」が選ばれるのか|3つの優位性
酸素爆誕が多くの農家さんに選ばれる理由は、他の酸素供給材にはない3つの優位性にあります。
即効性と持続性の両立、既存設備での手軽な施用、そして豊富な実証データに裏付けられた確かな効果——これらが、酸素爆誕を「使える」酸素供給材として支持される要因です。
灌水設備をそのまま活用できる手軽さ
酸素爆誕は、既存の灌水設備で施用できる手軽さも大きな魅力です。
多くの農家さんは、すでに点滴チューブやスプリンクラーを導入しています。酸素爆誕はこれらの設備をそのまま使えるため、新たな機械を購入する必要がありません。初期投資を抑えながら、すぐに酸素供給を始められます。
施用方法も簡単で、酸素爆誕1と2をそれぞれ500〜1000倍に希釈し、既存の灌水システムで施用するだけです。特別な技術や知識は不要で、初めて使う方でも安心して取り組めます。
実際に、埼玉県の一本ネギ農家では、点滴チューブを使って週1回施用し、根重量が2倍に増加しました。手軽さと効果の両立が、酸素爆誕の大きな強みです。
豊富な実証データに裏付けられた効果
酸素爆誕は、全国各地の農家さんとの実証試験により、確かな効果が検証されています。
サツマイモでは塊根個数が1.5倍、重量が2倍に増加し、一本ネギでは根重量が2倍、根長が8cm長くなりました。キュウリでは収量が約2倍に増収し、育苗では処理2日後に根量の増加が確認されています。
これらのデータは、単なる理論ではなく、実際の圃場で得られた結果です。愛知県、埼玉県、宮崎県、群馬県、熊本県、長崎県、岡山県など、全国各地で効果が実証されています。
豪雨後の湿害対策でも、冠水後に被害なく生育が続いた事例が複数報告されており、緊急時の対応力も証明されています。豊富な実証データが、酸素爆誕の信頼性を支えています。
【実証データ】酸素爆誕の効果実績
酸素爆誕の効果は、全国各地の農家さんとの実証試験で明らかになっています。
ここでは、特に顕著な成果が得られた5つの事例を紹介します。サツマイモ、一本ネギ、キュウリ、育苗、湿害対策——それぞれの場面で、酸素爆誕がどのような効果を発揮したのか、具体的なデータとともに見ていきましょう。
サツマイモ(愛知県)|塊根個数1.5倍、重量2倍
愛知県一宮市でのサツマイモ栽培試験では、酸素爆誕により塊根の個数と重量が劇的に増加しました。
品種「べにはるか」を用いた試験で、酸素爆誕を500〜1000倍に希釈して7〜10日間隔で5回施用しました。その結果、無処理区と比較して塊根個数が約1.5倍(無処理14個→処理21個)、塊根重量が約2倍(無処理1.9kg→処理4.1kg)に増加しています。
注目すべきは、6月から9月までの高温期に酸素爆誕の処理区の方が株張りが良く、最終的な収穫量でも大きな差が出た点です。9月は40℃を記録する猛暑と黒マルチ使用により、土中の温度は気温以上の高温環境でした。このような酸素要求度が極めて高い環境でも、酸素爆誕は確かな効果を発揮しました。
サツマイモ栽培での酸素爆誕の効果は、学術論文でも裏付けられています。土壌酸素濃度の低下により塊根形成が抑制されること、わずか1日15分のエアレーションでも収量が約20%向上することが報告されており、酸素供給の重要性が科学的に証明されています。
一本ネギ(埼玉県)|根重量2倍、根長+8cm
埼玉県での一本ネギ高温期試験では、根の発達に顕著な効果が確認されました。
品種「時宗」を用いて、7月から9月にかけて20aあたり1セットを7〜10日間隔で8回施用しました。その結果、1株あたりの平均根重量が無処理区の5gに対して処理区では10gと2倍に増加し、根長も無処理区の34cmに対して処理区では42cmと8cm長くなりました。
根長が8cm長くなったことは、土中の高温や過乾燥の影響を小さくできる可能性を示しています。深く張った根は、より広い範囲から水分や養分を吸収できるため、ストレス耐性が向上します。
また、収穫前の観察では、無処理区は全体的に地上部サイズのバラつきが見られたのに対し、処理区は地上部サイズの揃いが良く、根の重量が多い傾向にありました。根の発達が地上部の生育の安定にもつながることが確認された事例です。
キュウリ(宮崎県)|収量約2倍に増収
宮崎県でのキュウリ抑制栽培では、収量が約2倍に増加する驚くべき結果が得られました。
10月5日に定植したキュウリに対し、10月12日、11月2日、11月9日の3回、20aあたり1セットを施用しました。特に、11月2日に施用した1週間後の11月9日頃に出荷量が増加し、無処理区と比べて収量が約2倍になりました。
抑制栽培は、気温が下がる時期に栽培するため、根の活性が低下しやすく、収量が伸び悩むことが多いです。酸素爆誕による根の活性化が、この課題を克服し、安定した収量を実現しました。
キュウリは根の酸素要求度が高い作物で、土壌酸素濃度が低下すると収量に直結します。酸素爆誕の継続施用により、根圏の酸素環境を最適に保てたことが、収量倍増という結果につながったと考えられます。
育苗試験(群馬・宮崎)|処理2日後に根量増加
群馬県と宮崎県での育苗試験では、酸素爆誕の施用により処理2日後という短期間で根量の増加が確認されました。
群馬県のキャベツ育苗試験(品種「恋舞」)では、1000倍と2000倍で灌水したところ、処理2日後には発根量に明らかな違いが現れ、根毛の発生が多数確認されました。処理6日後以降は、地上部の生育と根量の増加がさらに顕著になりました。
宮崎県のハクサイ育苗試験では、1000倍散布により処理翌日に根量の増加を実感し、育苗土の中央部まで根が張り、移植時も根鉢が崩れない健全な苗に育ちました。
育苗段階での根の発達は、定植後の活着率と生育に大きく影響します。酸素爆誕による健苗育成は、栽培全体の成功につながる重要な効果です。
湿害対策(熊本・長崎・岡山)|冠水後も被害なし
熊本県、長崎県、岡山県での湿害対策事例では、豪雨による冠水被害を最小限に抑える効果が確認されました。
熊本県のナス栽培では、9月11日の豪雨によりハウス内の一部が冠水しましたが、酸素爆誕の施用区は被害なく生育が続きました。10月16日時点で樹勢が良く、ボケ果が少なく、しおれが少ない状態を維持しています。
長崎県のブロッコリー栽培では、9月10日に163mm、9月14日に22.5mm、9月18日に27.0mmという連続降雨があり、立ち枯れ症状が発生しました。しかし、9月24日に酸素爆誕を1000倍で施用したところ、立ち枯れ症状(湿害、根傷み)が止まり、10月3日には健全な生育を取り戻しました。
岡山県のジャガイモ栽培では、6月10日の豪雨により株元付近まで冠水しましたが、冠水2日後に30aあたり1セットを施用し、冠水8日後には過剰な水分による病害や塊茎の腐敗症状が見受けられず、健全な収穫ができました。
これらの事例は、酸素爆誕の緊急時対応力を明確に示しています。
酸素爆誕の目的・場面別使い方ガイド
酸素爆誕は、様々な場面で効果を発揮する汎用性の高い酸素供給材です。
ここでは、6つの代表的な使用場面について、それぞれの目的に応じた使い方を解説します。あなたの圃場の状況に合わせて、最適な使い方を見つけてください。
豪雨・冠水被害の緊急対応での使い方
豪雨や台風による冠水被害が発生した場合、酸素爆誕は緊急対応として非常に有効です。
冠水後、水が引いた直後に500〜1000倍に希釈した酸素爆誕を施用します。この時、20aあたり1セットを目安に、圃場全体に均一に施用することが重要です。施用後5〜10分で酸素発生が始まり、根の呼吸を速やかに回復させます。
長崎県のブロッコリー事例では、連続降雨後の立ち枯れ症状が1回の施用で止まりました。岡山県のジャガイモ事例でも、冠水2日後の施用により、腐敗症状を防ぐことができました。
冠水被害は時間との勝負です。水が引いたら、できるだけ早く酸素爆誕を施用することで、被害を最小限に抑えられます。
梅雨期・長雨の予防的施用での使い方
梅雨期や長雨が予想される時期には、予防的な酸素爆誕の施用が効果的です。
梅雨入り前、または長雨が続く前に、500〜1000倍に希釈した酸素爆誕を施用します。その後、7〜10日間隔で継続的に施用することで、土壌の酸素濃度を高いレベルで維持できます。
特に、排水不良の圃場や粘土質土壌では、長雨により土壌が過湿状態になりやすく、根腐れのリスクが高まります。予防的な酸素爆誕の施用により、このリスクを大幅に軽減できます。
愛知県のサツマイモ栽培では、梅雨入り後から定期的に酸素爆誕を施用し、6月から9月までの高温多湿期でも株張りが良好で、最終的な収量増加につながりました。
高温期の根活性維持での使い方
夏場の高温期は、土壌温度の上昇により根の活性が低下しやすい時期です。
この時期に酸素爆誕を週1回のペースで施用することで、根の呼吸を促進し、高温ストレスによる生育不良を防ぐことができます。特に、ハウス栽培や黒マルチを使用している圃場では、地温が40℃以上に達することもあり、酸素要求度が極めて高くなります。
埼玉県の一本ネギ試験では、7月から9月にかけて7〜10日間隔で酸素爆誕を施用し、根重量が2倍に増加しました。この期間の平均気温は30℃を超えており、高温期での根活性維持に酸素爆誕が有効であることが示されています。
高温期は、施用量を標準より若干多めにする(20aあたり1〜1.5セット)ことで、より確実な効果が期待できます。
育苗時の健苗育成での使い方
育苗段階での酸素爆誕の施用は、定植後の活着率と生育に大きく影響します。
セル苗や育苗ポットに対して、1000倍に希釈した酸素爆誕を散布または灌水します。播種後1〜2週間で1回目の施用を行い、その後は苗の状態を見ながら7〜10日間隔で追加施用します。
群馬県のキャベツ育苗試験では、処理2日後に根毛の発生が多数確認され、処理6日後以降は地上部の生育と根量の増加が顕著になりました。宮崎県のハクサイ育苗試験では、処理翌日に根量の増加を実感し、育苗土の中央部まで根が張る健全な苗に育ちました。
健苗育成は、栽培全体の成功の鍵を握ります。酸素爆誕による根の発達促進は、その後の生育を大きく左右する重要なポイントです。
連作圃場・粘土質土壌での使い方
連作により土壌が疲弊している圃場や、粘土質で締まりやすい土壌では、酸素爆誕の継続施用が効果的です。
定植時に500〜1000倍に希釈した酸素爆誕を施用し、その後は7〜10日間隔で継続します。特に、火山灰土壌や重粘土では、降雨後に土が締め固まりやすく、酸欠状態になりやすいため、雨が上がった直後の施用が重要です。
長崎県のブロッコリー事例では、雲仙特有の火山灰土壌で、降雨後に土が締め固まりやすく、酸欠状態になりやすい傾向がありました。酸素爆誕の施用により、立ち枯れ症状が止まり、健全な生育を取り戻しています。
連作圃場や粘土質土壌では、酸素爆誕の施用を栽培の基本サイクルに組み込むことで、長期的な土壌改善が期待できます。
なり疲れ・草勢回復での使い方
果菜類の長期栽培では、収穫後半になるとなり疲れが見られ、草勢が低下することがあります。
この時、500倍に希釈した酸素爆誕を週1回施用することで、根の活性を回復させ、草勢の維持が可能です。なり疲れは、根の老化や酸素不足により養分吸収能力が低下することが主な原因です。酸素爆誕により根の呼吸を促進し、新根の発生を促すことで、草勢を回復させます。
宮崎県のライチ栽培では、1回の施用により葉色が濃緑色へ変化し、葉面に艶が現れました。また、果実が一回り大きく育ち、全体の収量(重量)が向上し、品質の高いライチの収穫ができました。
なり疲れや草勢低下が見られたら、すぐに酸素爆誕を施用することで、速やかな回復が期待できます。
酸素爆誕の使用方法と施用スケジュール
酸素爆誕の効果を最大限に引き出すには、正しい使用方法と施用スケジュールを守ることが重要です。
ここでは、基本的な使用方法から、作物別の推奨施用スケジュール、他資材との混用可否まで、実践的な情報を提供します。
基本的な使用方法(希釈倍率500~1000倍)
酸素爆誕の基本的な使用方法は、酸素爆誕1(起爆剤)と酸素爆誕2(酸素剤)をそれぞれ500〜1000倍に希釈して使用します。
まず、十分な量の水を用意し、そこに酸素爆誕1と酸素爆誕2を同時に添加して素早く攪拌します。混合後は5〜10分以内に酸素発生反応が始まるため、調製後は速やかに施用することが効果的です。
希釈倍率は、目的や作物の状態に応じて調整します。緊急時や効果を早く出したい場合は500倍、予防的な施用や育苗では1000倍が目安です。標準的な施用量は、20aあたり1セット(酸素爆誕1と2を各1L)で、これを500L以上の水で希釈して施用します。
水量が不足すると土壌深層部まで浸透しないため、10aあたり500L以上の水量を確保することが重要です。
施用頻度の目安(7~10日間隔)
酸素爆誕の効果を持続させるには、7〜10日間隔での継続施用が推奨されます。
酸素爆誕は、施用後7〜10日間にわたって酸素を供給し続けますが、効果が完全に切れる前に次の施用を行うことで、土壌内の酸素濃度を高いレベルで安定させることができます。
酸素欠乏が深刻な圃場では、5〜7日間隔で最低3回以上の連続施用が必要です。愛知県のサツマイモ試験では、7〜10日間隔で5回施用し、塊根重量が2倍に増加しました。埼玉県の一本ネギ試験でも、7〜10日間隔で8回施用し、根重量が2倍になっています。
継続施用により、根の活力向上と根圏拡大が実現され、安定した収量と品質の向上につながります。
作物別の推奨施用スケジュール
作物によって、酸素爆誕の最適な施用スケジュールは異なります。
サツマイモの場合は、挿し木後1週間から施用を開始し、500倍を7〜10日間隔で栽培期間中(約120日間)に5回程度施用します。一本ネギの場合は、定植後から施用を開始し、高温期(7〜9月)は特に重点的に、7〜10日間隔で施用します。
育苗の場合は、播種後1〜2週間で1000倍を1回散布し、その後は苗の状態を見ながら追加施用します。キュウリなどの果菜類では、定植後から週1回のペースで継続し、特になり疲れが見られる時期は施用頻度を高めます。
湿害対策の場合は、豪雨直後に緊急で500〜1000倍を施用し、その後は予防的に7〜10日間隔で継続します。
他資材との混用可否
酸素爆誕は、多くの農業資材との混用が可能ですが、一部注意が必要なものもあります。
一般的な液肥(窒素、リン酸、カリウム系)との混用は問題なく、むしろ相乗効果が期待できます。酸素供給により根の活性が高まり、肥料の吸収効率が向上するためです。ただし、銅剤については化学反応により効果が阻害される可能性があるため、混用を避ける必要があります。
また、酸素爆誕を使用する際は、推奨の希釈倍数と使用方法を必ず守り、安全で効果的な使用を心がけることが重要です。使用時は保護具を着用し、皮膚や目への接触を避けてください。
万が一接触した場合は、直ちに清潔な水で十分に洗い流し、特に目に入った場合で刺激が残る時は速やかに医師の診察を受けてください。
費用対効果|投資回収シミュレーション
酸素爆誕の導入を検討する際、費用対効果は重要な判断材料です。
ここでは、10a当たりのコスト、収益シミュレーション、そして実際のサツマイモ栽培での投資回収例を紹介します。これらのデータをもとに、あなたの経営判断の参考にしてください。
10a当たりのコスト(120日間で2~3万円)
酸素爆誕の10a当たりのコストは、栽培期間120日間で約2〜3万円です。
基本条件(10日持続、10日ごと施用)の場合、10aあたり4セット必要で、総コストは約28,000円です。高希釈倍率条件(3000倍で15日持続、15日ごと施用)の場合、10aあたり2.7セット必要で、総コストは約18,667円です。
このコストには、酸素爆誕1と2の両方が含まれており、追加の機械投資や特別な資材は不要です。既存の灌水設備をそのまま使えるため、初期投資を抑えながら、すぐに効果を実感できます。
1反(10a)あたり栽培期間中にかかる費用は合計2〜3万円で、これが収量や品質の向上により、どの程度の収益増につながるかが重要なポイントです。
収量3~5%向上で黒字化
酸素爆誕の投資は、収量が3〜5%向上することで黒字化します。
サツマイモを例にしたシミュレーションでは、相場価格が279円/kgの場合、収量増加率が5%で黒字化します。相場価格が332円/kgの場合は4%、384円/kgの場合は3%の収量増加で投資回収が可能です。
実際の試験データでは、塊根重量が2倍(100%増)に増加した事例もあり、3〜5%という黒字化ラインは非常に現実的な数字です。仮に収量が10%向上した場合、相場価格384円/kgで計算すると、10a当たり約50,000円の純増利益が得られます。
さらに、品質向上による単価アップ効果を考慮すると、実際の収益増はさらに大きくなる可能性があります。
サツマイモでの収益シミュレーション例
愛知県のサツマイモ栽培試験のデータをもとに、具体的な収益シミュレーションを見てみましょう。
無処理区では3株あたりの合計重量が1.9kg、処理区では4.1kgでした。これは、1株あたりでは無処理区0.63kg、処理区1.37kgで、約2.2倍(117%増)の増収です。
10aあたりの標準的な栽植本数を3,000株とすると、無処理区の収量は約1,890kg、処理区は約4,110kgです。相場価格を384円/kgとすると、無処理区の売上は約725,760円、処理区は約1,578,240円で、差額は約852,480円です。
ここから酸素爆誕のコスト約28,000円を差し引いても、純増利益は約824,480円となり、投資回収率は驚異的な約2,945%です。これは、酸素爆誕の費用対効果が極めて高いことを示しています。
まとめ|酸素爆誕で実現する収量・品質向上
酸素爆誕は、即効性と持続性を両立した革新的な酸素供給材です。
2液混合という独自の技術により、施用後すぐに効果が現れ、7〜10日間にわたって酸素供給が続きます。全国各地の実証試験では、サツマイモで塊根重量2倍、一本ネギで根重量2倍、キュウリで収量2倍という顕著な成果が得られています。
既存の灌水設備をそのまま使えるため、初期投資を抑えながら、すぐに効果を実感できます。10a当たり2〜3万円のコストで、収量3〜5%向上により投資回収が可能です。
酸素爆誕が適している農家の特徴
酸素爆誕は、以下のような農家さんに特に適しています。
豪雨や冠水被害が多い地域で、緊急時の対応力を求める方。梅雨期や高温期に根の活性低下に悩んでいる方。連作圃場や粘土質土壌で、慢性的な酸素不足に悩んでいる方。なり疲れや草勢低下で、収量や品質が安定しない方。
また、既存の灌水設備を活用して手軽に始めたい方、確かな実証データに基づいた製品を求める方にも最適です。育苗段階から根の発達を促進し、定植後の活着率を高めたい方にもおすすめです。
購入方法と問い合わせ先
酸素爆誕の購入を検討される場合は、私たちアグリスイッチまでお問い合わせください。
製品の詳細や使用方法、あなたの圃場に合わせた施用スケジュールなど、専門スタッフが丁寧にサポートします。初めて酸素供給材を使う方でも、安心して導入できる体制が整っています。
実証試験のデータや、他の農家さんの導入事例なども詳しくお伝えできますので、まずはお気軽にご相談ください。
初めて導入する際のポイント
初めて酸素爆誕を導入する際は、まず小規模な試験区を設けて効果を確認することをおすすめします。
圃場の一部で酸素爆誕を施用し、無処理区と比較することで、あなたの圃場での効果を実感できます。効果が確認できたら、圃場全体への導入を検討しましょう。
施用スケジュールは、作物の生育状況を観察しながら柔軟に調整してください。特に、豪雨後や高温期など、酸素不足が懸念される時期は重点的に施用することで、より確実な効果が期待できます。
酸素爆誕で、あなたの圃場の収量と品質を向上させ、安定した農業経営を実現しましょう。






